秋サバ、嫁に食わすなという言い伝えがある通り秋が旬ですが今日入荷した鯖は今季一番だと太志が言っています。ちょうど酢に漬けた所を撮りました。太志も包丁を入れた段階で良しあしの解る板前になりました。亡くなった親父が言っていた言葉を思い出しました〖馬鹿も3年経てば三つになる!〗
寂しい情報が入ってきました。詳細は全く不明ですが先輩が店を畳んだとの事。事実とすれば寂しく、悲しいですね。歳と共に涙腺がめっきり弱くなり事情も分からずただただ涙が止まりません。
それでは
明日のお昼に提供するトン汁宜しくマグ汁です。マグロの横隔膜(固いので生食に適さない)を柔らかくして根菜類をじっくり汗を掻かせて(辰巳芳子さん流)仕上げました。今日は味噌仕立てでいきます。辰巳芳子さんの料理に向かう姿勢に衝撃を受け試に真似をしたのが始まりで一度お昼に試し出しをしました。皆さん残さず召し上がって頂いたのですが反響がいまいちだったので時間はかかるし賄では作ってましたが忘れていました。ある日お昼にいつも来て頂いている方が友達を連れて来店しその友達に呟いたのです。ここのマグ汁が美味しかったと若く綺麗な方だったので舞い上がり店の定番にしました。人間動機は不純な方が良い。これを地でいく馬鹿な寿司屋です。
鮪の横隔膜もいつもはごみ箱行きでした。これも台湾の料理人からヒントを得て食べられる様になりました。流石は4000年の底力です。最近になってやっと人の話を聞けるようになりました。一昔前なら今日のマグ汁は絶対実現していません。同業でも異業種でも凄い人が沢山いるのですね。今更遅いと思っている30年来のお客様もいるのも承知しています。
それでは
どうぞ、今年も宜しくお願いします。沢山のお年賀を頂きありがとうございました。写真は漫画家志望の中学生になったばかりの御嬢さんから頂いた年賀状。本当に小さい字でお寿司を食べられて幸せでしたのコメント付き今年はいい年になりそうです。
お店は5日よりですが2日より仕事をしてました。毎年お前が来ないと正月が来ないと言って頂けるお客様がいまして寿司屋冥利に尽きます。なか村通信にも書きましたが今年は再度富士山を目指します。最後の挑戦ですね。富士山の師匠も病に倒れてしまいましたが再起を期して一緒に登って頂けるとの事。登山は他人との競争ではないのですが師匠と言えども病後の人に後れを取ると言う事は出来ません。自分が連れて行くと公言した手前もあり密かに燃えています。正直体を鍛えなきゃ。
老い先短くなって来た事もあり仕事は勿論ですがやりたいことを進んでやろうと思っています。
今年一年宜しくお願い致します。